結婚前、入籍前のマンション・一戸建て共同購入
婚前契約や婚前旅行など、法的な結婚の前に行動することが多々あります。
何らかの事情で、法的な結婚の前に、生活を共にすることは一般的です。
同棲や同居もその一つに当てはまります。
都市部では、同棲のために、家を建てる、マンションを購入するというのは、少ないかもしれません。
賃貸物件のないエリアで共同生活
地方に目を向けてみると、そもそも賃貸物件がない。というエリアも存在しています。
特に、離島や過疎な地方においては顕著です。
その場合、土地は、格安で販売されており、建物である上物を建てるというのが一般的です。
正式な結婚の前に、本当にこの相手でよいのか、共同生活を通して、お互いを見定めるのは、よくあることかと思います。
賃貸物件がないエリアだからと言って、片方の親元で、お試し生活とはいかないでしょう。
海外では、土地を購入して、トレーラーハウスを購入、貸借するというのはよくあります。
日本では、一般的ではないため、一戸建てを立てることになるでしょう。
その際、手持ちの資金で建築費用を補えれば、問題ありませんが、一部でもローンを組む際には、金額によっては、金融機関の抵当権を設定する必要があります。
カップルの片方のみのローンの場合
二人の内、一人だけのローンの場合は、一般的な借入金として、扱えます。
金額が大きい場合には、住宅ローンとして、借入を行い、抵当権が設定されます。
金額が低い場合には、フリーローン、多目的ローンなどでも事足りるでしょう。
しかし、住宅ローン控除や住宅ローンの利率の優遇があるため、住宅ローンで借入してしまうほうが良い場合がほとんどです。
地方都市では、建築費用も低いこと、一般的なサラリーマンが少ないこともあり、多目的ローンで、住宅建築費を賄うことも多々あります。
地方の信用金庫には、フリーローンのポスターに掲示されている使用用途に、建築、改築など記載されていることがあります。
共同でローンを組む場合
基本的な考え方は、前述の片方のみのローンの場合と同様です。
住宅ローン控除、利率の優遇を期待して、住宅ローンを組む場合、法的な結婚の前提問わず、ペアローンを組む事は可能です。
若い年齢で借入を起こすことができるため、返済期限を長期間当てることが出来たり、利点があります。
しかし、共同生活していく中で、価値観の違いが出て来たり、結婚後、出産後の価値観と異なり、間取りなどの希望が変わっていく事があります。
また、最悪、結婚に至らなかった場合、ペアローンの場合、法的な夫婦間ではない者同士での、共有名義の土地、建物となります。
その場合には、共有持ち分が設定された「共有名義物件」となります。
片方が単独で売却することもできますが、共同で売却しないと、まともな金額で売却することが出来ません。
そういったリスクも考慮に入れて、二人で話し合って決める必要があります。
婚約が確実に決まっており、入籍がすぐに入れられない場合
確実に結婚の合意が出来ており、法的な問題や、二人の諸事情で婚姻届が届けられない場合があります。
コロナウイルス渦の配慮や婚約相手の海外赴任や留学などの場合
昨今、猛威を振るっているコロナウィルス感染症ですが、挙式の延期が相次いでいました。
結婚前に海外に留学に行きたいという女性も多々いるかと思います。
利点、欠点に関しては、「賃貸物件のないエリアで共同生活」での内容と同一です。
相手が離婚できない、離婚後の時間を空けたい場合
相手が離婚できていない場合は、共有名義は避けるべきです。
理由は、離婚できていない方の結婚相手との離婚時における財産分割の問題があるからです。
離婚して間もない場合、
民法772条2項:離婚後300日以内に子どもが生まれた時の手続き
の問題があり、300日間は間を空けてから、再婚するという場合があります。
その間に、住宅ローンをペアローンで組む際には、「賃貸物件のないエリアで共同生活」の「共同でローンを組む場合」と同様に考える必要があります。
人の価値観、時間軸はそれぞれ
人には千差万別の性格、考え方、価値感があります。
それぞれの、利点、欠点を考慮に入れながら、選択を行い、人生を歩んでいく必要があります。